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彩泥窯 作陶展 ~土の声~ が開催されました。

期日:2004年6月5日(土) 6日(日) [2日間]

会場は、彩泥窯で陶芸を始めた生徒さんの作品達でいっぱいになり、来場者は2日目の雨にもかかわらず約350人の方々に上りました。来場された方々のうち、経験者の方からは「釉薬が豊富で掛け合わせがきれい」との意見が多くよせられました。また、未経験の方々からは「素人でもこんなに素敵な作品ができるのか!」や「会場の写真から作品だけでなく工房での楽しそうな作陶の様子がうかがえる」など、本当に多くの好意的な意見を頂きました。


←開催前の作陶の様子

取材記事 : 京葉タイムス   行徳新聞


作陶展の様子


ワンちゃんも来ました。

講師と家内です


作陶展 ~土の声~ によせて:講師
土の声

土という素材はやわらかいもので、木や石・鉄などの素材と違い、道具を使わず触ってすぐに造形できる入りやすさがあります。反面、土の水分の状態に応じて作業しなくてはならないところがあり、天候や気温、季節などにも左右されます。自然環境に応じて植物を育てていくような、どこか農業に近いところがあります。植物は雨の多い時期に水を多くあげすぎると根腐れをおこしてしまったり、乾燥が進みすぎると、枯れてしまったりします。しかし、これは突然ではなく、葉の艶が消えたり、しおれてくるなど、時間の経過とともにその兆候があります。土も同じで、水を付けすぎたり厚みを揃えなかったりすると、乾燥や焼成の段階でひび割れてきたりします。

植物は勿論、土は自分から音声を発して兆候を告げるわけではありません。天候や気温の影響を受けながら、日々刻々と変化していく土の表情を、作り手が触覚を研ぎ澄ました手と曇りなき眼で見続ける必要があります。幾度崩れても、幾度亀裂が入っても成形に挑むうちに、いつしか、伸びは歓声に、ひび割れは悲鳴に、厚みは溜息に見えてくるものです。そしてこの声を作り手が受け止められたときに、はじめて、美しい作品と出逢うことができます。丹精を込めて育てた植物が花や豊かな果実をもたらしてくれるように。

この会場に居るうつわ達からも作り手は土の声を聴きました、少しづつですがその声を感じ始めています。うつわ達は雨の日も風の日もその声に耳を傾けられながら育てられました。まっすぐに伸びているもの、わんぱくに枝葉を振っているもの、ここに居る作品達はそのようなすばらしい歓声に溢れています。

そう、土はただの塊で終わりたくない、作り手の望む何かになりたがっています。その声を感じとるのです。

平成一六年六月  彩泥窯 作陶展 ~土の声~  講師:中野拓

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